○天名精(てんめいせい)
日本の全土、朝鮮半島、中国などに分布するキク科の越年草ヤブタバコ(Carpesium abrotanodes)の根や茎を用いる。根から出た葉の形が卵形でタバコの葉に似ているためヤブタバコという。ちなみにヤブタバコの果実は鶴虱といい、駆虫薬として知られている。
全草には精油、イヌリンが含まれ、果実にはカルペシアラクトンなどが含まれる。漢方では清熱解毒・去痰の効能があり、扁桃炎や咽頭炎、気管支炎などに用いる。また歯痛のある部位に生の天名精を詰めたり、外傷や腫れ物などを煎じた液で洗う。また全草の粉末をゴマ油で練って作った軟膏を火傷の患部につける。
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