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水曜日, 12月 28, 2011

シジュウム茶

○シジュウム茶

 シジュウム(psidium)はフトモモ科の落葉小高木で、南米(部汁、ペルー、コスタリカなど)が原産。古くからインカ帝国のインディオによって栽培され、甘酸っぱい果実は食用のほか皮膚病の薬にも使われていた。その葉を干して粉末にしたシジュウム茶は、見かけは黄色みの強い粉茶に似ており、少々抵抗感のある薬臭さが気になるが、飲んでみると苦味も後味の悪さもない。

 シジュウムの葉にはミネラル(鉄、カルシウム、リン、マグネシウムなど)やビタミンC、タンニンが含有されているが、抽出エキスにはアレルギー性症状を引き起こす原因となるヒスタミン遊離を非常に強く抑制する作用があるため、花粉症に効果的であるほか、入浴剤として使用するとアトピー性皮膚炎、湿疹、老人性皮膚掻痒症などによるかゆみを抑える作用がある。北中進(日大薬学部)が行ったラットへのエキス投与実験ではこの作用を立証するデータが得られたという。また、馬場俊一(日大駿河台病院)はあらゆるタイプのアレルギーに有効があると発表している。

 シジュウム属には50~70種の植物が数えられ、グァバ茶として知られるグァバもその一種で、その性状や成分には非常に似通ったものがあることは興味深い。