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水曜日, 7月 11, 2007

メシマコブ菌糸体(改訂版)

○メシマコブ菌糸体

 メシマコブ菌糸体培養技術を完成させた韓国では、その薬理研究が産学協同で進められ、開発された製剤は1993年に韓国政府から抗ガン剤の認可を受けた。そしてこの開発研究は韓国内で高く評価され、兪益東(韓国生命工学研究所)は98年度の茶山技術賞を受賞している。

 開発に当たり韓国では既に90年ごろから多数の薬効研究が発表されているが、兪益東も携わった著名な研究として、抗ガン剤(抗ガン性抗生物質)のアドリアマイシン(ADR)を併用した比較実験がある。無菌マウスに黒色腫(メラノーマB15F10)を移植後、①メシマコブ菌糸体の熱水抽出物(以下、エキスと表記)を100mg/kg、②ADR(0.1mg/kg)、③エキス+ADR、をそれぞれ投与すると、対照群(無投与)は20日後に、①と②は40日後に生存率0となったが、③の併用グループは60日後の生存率が40%であった。そこでADRを3倍濃度の0.3mg/kgにすると、②のADR単独投与では60日後の生存率が20%に向上、③のエキス併用では60日後の生存率が90%にも達したのである。

 抗ガン剤と相補的に作用することを実証したこの実験成果は、現実的なガン治療にとって極めて有益であり、順次こうした研究成果が報告されていったことから、安全性のチェックを経て医薬品に認可されたのである。さらに細菌の兪らによる研究では、自家免疫疾患が一因となるインスリン依存症(Ⅰ型)糖尿病を持つマウスに対しても、メシマコブ菌糸体エキスは血糖値を正常にし、発病を抑制する効果を示したことも発表している。この培養菌糸体エキスはわが国への導入され、多くの基礎研究や臨床報告が行われている。

 国内の研究では、中村友幸(アイ・ビー・アイ応用キノコ研究所)らによる活性酸素消去作用に関する報告がある。中村らは国内で採取した野性メシマコブの菌糸体を使い、廊下やガンの原因となるスーパーオキシドアニオンラジカル(活性酸素)の消去活性試験を行なった結果、12種類(ヒメマツタケ、マイタケ、マンネンタケ、ヤマブシタケ、シイタケ、ハタケシメジ、ホンシメジ、カンゾウタケ、ヌメリスギタケモドキ、エリンギ、ナメコ、メシマコブ)の菌糸体培養成分の中で、メシマコブ(PL-08株)が最も高い活性を示し、抗酸化物質として知られているビタミンCの約2倍の消去活性を有することが示唆されたとしている。

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