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水曜日, 3月 12, 2008

藻類

〇藻類

 クロレラや昆布、海苔、テングサ(天草)など、水中に生息して光合成する下等植物を藻類という。淡水産のものと海産のものがあり、海産で大型の藻類を海藻と呼んでいる。また、光合成色素の違いから藍藻、緑藻、褐藻、紅藻に分類される。

 藍藻は藍青色の藻類で、昆布をワカメ、ヒジキ、モズクなど海藻類に多く、藻類全体の3/4を占めている。褐藻には多糖の一種であるアルギン酸が多く含まれている。これはヒトの消化酵素では消化されないため、食物繊維として利用されている。紅藻は紅褐色の藻類で、浅草海苔やテングサ、布海苔などがある。紅藻には多糖の一種であるカラギーナンが含まれており、血液凝固防止作用のあることが知られている。また、抗炎症作用のあるアガロオリゴ糖も多く含まれている。

 健康食品としての藻類はクロレラやスピルリナがよく知られている。これらはどちらもたんぱく質の含有量が多く(乾燥重量の50~60%)、古代から食料として利用されてきた長い歴史があり、栄養補助食品としての評価も定まっている。一方、海藻類はミネラルの宝庫といわれ、カルシウム、リン、亜鉛、ヨウ素などが多い食品として知られているる日本人は世界で最も多く海藻を食べてきた民族だが、そのため海藻は健康食品というより、ごく日常的な保健食材として捉えられてきた。