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火曜日, 1月 29, 2013

山扁豆

○山扁豆(さんへんず)

 沖縄県や世界の熱帯から亜熱帯にかけて分布するマメ科の一年草リュウキュウカワラケツメイ(Cassia mimosoides)の全草を山扁豆という。日本では日本各地に分布するマメ科のカワラケツメイ(C.nomame)の果実をつけた全草を山扁豆と称している。

 リュウキュウカワラケツメイはカワラケツメイとよく似た植物であるがね果実はカワラケツメイよりも細長い。山扁豆には清熱・解毒・利湿の効能があり、黄疸や下痢、浮腫、疳積などに用いる。外用として腫れ物やかぶれ、咬傷などに用いる。

 一方、カワラケツメイの全草を中国では水皂角という。この全草にはクリソファノール、エモジンなどのアントラキノン類やルテオリン、ビテキシンなどのフラボノール類が含まれ、利尿・緩下の作用がある。

 近年、カワラケツメイに含まれているポリフェノール(カシアノール)に脂肪分解酵素、膵リパーゼを阻害する作用が見出され、ダイエット効果が注目されている。日本の民間ではカワラケツメイの全草を刻んで煎じたものを弘法茶、浜茶、豆茶といい、便秘や浮腫、消化不良などに効果のある健康茶として利用している。また目ヤニや充血、疲れ目などに煎液を洗眼薬として用いる。中国では水皂角に明目・利水の効能があるとして、夜盲症、片頭痛、浮腫などに用いると記載されている。