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火曜日, 10月 09, 2007

なす(茄子)

○なす(茄子)

 原産はインドで、日本への渡来は奈良時代といわれている。中茄子、小茄子、丸茄子、米茄子、長茄子などの種類がある。調理に際しては油をよく吸収し、また煮物のスープをよく含むので、ナスそれ自体にはない栄養成分を補填し、なおかつ食べやすくするという受け皿のような役割を果たす野菜である。

 夏野菜は一般に体を冷やす作用があるが、ナスは特にそれが強く、のぼせや高血圧には抑制的に作用するので効果があるが、食べ過ぎると腹痛や下痢を起こしたりする。また、ナスを高脂肪食品と一緒に摂ると血中コレステロール値の上昇を抑える効果のあることをオーストリアのミチェックが1970年代に発見し報告している。

 ナスに含まれるアルカロイド類がガン細胞の増殖を抑えるという報告もある。農水省食品総合研究所が行った研究によると、ナスやホウレン草、ブロッコリーなどの抽出液を使って発ガン物質に対する抑制効果を測定したところ、最も高い抑制率を示したのはナスだったという。ナスにはまたアントシアニンが含まれている。アントシアニンはブルーベリーや赤じそ、紫キャベツなどに含まれる色素成分だが、血管を保護し、ガンを予防する効果があるといわれている。

 このほか民間療法的な使い方としては、ナス全体又はヘタを中まで真っ黒に焼いてすり潰した粉(ハチミツで練ってもよい)は口内炎や舌のただれに塗ると効果的。イボを取るには搾り汁を塗るとよいともされる。