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水曜日, 12月 21, 2011

その他の肉類

鹿肉

 フランスではジビエ(野禽獣)料理の代表的素材の一つ。日本ではもみじ肉とも呼ばれ、古くから食されてきたが、今日では一般家庭で食べる機会は少ない。現在、食用として出回っているのはニュージーランドなどから輸入された飼育鹿か、エゾシカなど冬季の解禁時に狩猟した野生鹿である。

 栄養的には高タンパク・低脂肪でエネルギーは110kcal(生肉100gあたり)と低め。他の食肉に比べて鉄や銅などのミネラルを多く含んでいるのが特徴である。肉色は赤く、あっさりとした味である。鍋物や煮込み、ローストにする。

兎肉

 家畜化されたイエウサギと野性のノウサギがいるが、食肉用として市販されているのはイエウサギの肉である。鶏肉に似た肉質でやわらかく、脂肪は約6%と少ない。ビタミンB12の含有量が生肉100g中5.6ugと、他の肉類に比べ2~5倍程度含まれるのが特徴である。

 兎肉はパテやテリーヌ、パエリア、煮込み料理、焼き物など、西洋料理ではよく使われる食材である。日本でも昔は貴重なタンパク源として食べられており、現在では地方によってウサギ汁や煮付け、味噌煮、たたき、鍋などの伝統料理がある。最近ではまた、アレルギー対策食品として注目されている。

※鴨肉

 鴨肉は鳥肉類の中でもっとも美味といわれている。食用として流通しているのはマガモ、アヒル、アイガモの3種類である。マガモは全長60cmほどで、雄は頭部が光沢のある暗緑色、首に白い輪があり、”あおくび”ともいわれる。雌は全体が地味な褐色である。日本には9月から11月にかけて渡来してくる冬鳥で、猟鳥に指定されている。

 アヒルは野生のマガモを改良した家禽で、チェリーバレー種、バルバリー種、北京種などがある。アイガモ(合鴨)は野生のマガモとアヒルの交配種である。鴨料理では多くの場合、アイガモが使われている。

 鴨肉は鶏肉に比べてビタミンB1・B2が多く含まれている。B1は鶏肉(若鶏胸肉)が0.07mgに対してアイガモは0.24mg、B2は鶏肉0.09mgに対してアイガモ0.35mg(いずれも生肉100g中)である。また、鴨肉の脂肪は牛肉や豚肉に比べて不飽和脂肪酸の割合が高い。東洋医学では微熱を治め、むくみを解消するとしている。

七面鳥

 英名はターキー(turkey)。わが国では日常的に食べられることはほとんどないが、欧米では、詰め物をしてローストした七面鳥はクリスマスや感謝祭に欠かせない料理である。重さが約5kgと大型の鳥で、雌より雄の方が美味しいとされている。鳥肉類の中では最も脂質が少なく(生肉100g中0.7g)、味は淡白である。食物アレルギーを起こしにくい食材とされている。