スポンサーリンク

月曜日, 1月 23, 2012

アルカロイド

○アルカロイド

 植物の中には分子内に窒素を含み塩基性を示す成分があり、これらをアルカリのようなものということからアルカロイドと総称する。アミノ酸から生合成され、ヒトの生理活性アミンと類似の構造を持つため、強い生物活性を持つ。植物毒の多くはアルカロイドであり、薬用植物の主成分もアルカロイドであることが多い。

 代表的なアルカロイドとして麻黄のエフェドリンや附子のアコニチンがある。一般にアルカロイドは、湯液の酸性度が高い場合や酒で煎じた場合には成分の抽出量が増加する。また、長時間加熱することで分解され、活性が低下する。一方、アルカロイドの吸収にも、pHが関与し、胃酸によってイオン化するため、胃での吸収が低下する。食後や多量の湯と一緒に摂取すれば、胃酸は薄まり、アルカロイドの吸収量は増える。アルカロイドの抽出量や吸収量が増加すれば、作用は強くなるが、副作用(中毒)が出現する危険性も増大する。このため、麻黄や附子を煎じたり、服用する場合には、専門家の指示に随うことが必要である。現在までに数千種のアルカロイドが知られており、アルカロイドを含有する植物として、キンポウゲ科、ケシ科、ナス科、ヒガンバナ科、マメ科、メギ科、ユリ科、トウダイグサ科、ウマノスズクサ科などがある。