○竹蜂(たけばち)
中国の華南地方や台湾に分布するミツバチ科のタイワンタケクマバチ(Xylocopa dissimilis)の乾燥した全虫体を用いる。このクマバチは竹に営巣するもので、竹の各室に花粉と蜜を貯えて産卵し、冬には巣内で越冬する。
このクマバチを秋から冬に採取するが、まずハチの群れが竹の中にいるときに穴を塞ぎ、切り倒したものを火で燃やし、ハチが死ぬのを待って竹を割って取り出す。2~4匹をあぶって乾燥し、粉末にして服用する。
漢方では清熱解毒・定驚の効能があり、咽頭炎や扁桃炎、歯痛、口内炎、のぼせ、小児のひきつけなどに用いる。