○サポニン
サポニン(saponin)は大豆や人参、ジャガイモの皮などに含まれるえぐみや苦味の成分で、配糖体の一種である。水溶液が石鹸のように泡立つ性質があることから、石鹸を意味するサポに由来してこう呼ばれる。サポニンは水と油の両方に溶ける性質を持っており、血管について脂肪を除去する働きや、血中コレステロールの低下、過酸化脂質の除去などに有効であることが認められている。
※大豆サポニン
大豆の肺軸に含まれるサポニンで、大豆の苦味や渋味、えぐみの成分。生の大豆に約0.3%含まれている。大豆サポニンは脂質の過酸化抑制と代謝促進に関係しており、高脂血症、動脈硬化症などの改善に効果があるとされる。大豆サポニンを利用した健康食品については、(財)日本健康栄養食品協会による「大豆サポニン加工食品規格基準」(1991年8月公示、93年一部改正)がある。
※ジンセノサイド
人参に含まれるサポニンの総称で、人参サポニンともいう。1854年に米国のガリッケスが人参の薬効成分としてパナキロンと名づけたサポニンを分析したことに始まり、これまでに30種類以上のジンセノサイドが発見されている。
高麗人参には鎮静作用と興奮作用を併せ持つジンセノサイドが含まれており、大脳を沈静させる作用がある反面、体の細胞や臓器の働きを活発にして体調を整える作用がある。また、アメリカ人参には中枢神経の興奮を抑制し、緊張性のストレスを緩和するジンセノサイドRb群が多く含まれるため、高覧人参に比べて頭をスッキリさせ、集中力をつける作用が強いといわれる。