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月曜日, 10月 17, 2005

カボチャ種子(パンプキンシード)について

○かぼちゃ種子

 βーカロチンや糖質を豊富に含み、健康食材としても人気のカボチャだが、この種子には頻尿や尿失禁などを改善する有効成分が含まれており、中米などでは古くから”天然の利尿剤”として使われてきた。また、植物療法の伝統が根強いヨーロッパでは、カボチャ種子の抽出物を配合した医薬品が前立腺肥大や過敏膀胱の治療を目的に販売されている。

 カボチャはウリ科の蔓性植物で、日本カボチャ、西洋カボチャ、ペポカボチャの三品種が知られているが、このうち機能性素材として種子が利用されるのはペポカボチャである。ペポカボチャはメキシコ北部から北米が原産地で、低温に強い品種であることから世界各地で栽培されているが、わが国では西洋カボチャが九割を占め、ペポカボチャはあまり馴染みがない。イタリア料理に使われるズッキーニ、三杯酢にして食べる金糸瓜(そうめんカボチャ)はペポカボチャの一種である。

 ペポカボチャの種子が前立腺肥大を改善するのは、種子に含まれる脂肪酸と植物ステロールの作用によるものと考えられている。これは、前立腺肥大の改善に強い効果があるとされるハーブのノコギリヤシと同じメカニズムであることも知られている。前立腺肥大は、男性ホルモンのテストステロンが変化して生成されるジヒドロテストステロンが蓄積することによって起こるが、カボチャ種子の脂肪酸は、この生成に関与している5αーリダクダーゼという酵素の活性を阻害することによって、ジヒドロテストステロンの蓄積を抑制する。また、レセプター(受容体)への結合を阻害する作用も認められている。

 このほか女性に多いとされている、くしゃみや咳などで尿が漏れてしまう尿失禁の改善にも効果があることがわかっている。

カボチャ種子