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土曜日, 11月 10, 2007

鰹(かつお)

○鰹(かつお)

 サバ科の回遊魚で、4~5月に北上してきたものを”初ガツオ”と称して江戸庶民は喜んだが、北海道近海や三陸沖で夏を過ごして南下した秋の”戻りガツオ”も脂がのっていておいしい。ただし、近年は世界各地からの輸入物が増え、旬の味わいが忘れられた観もある。

 カツオは優れたタンパク源(生100g中25.8g、アミノ酸スコア100)であるとともに、ビタミンB1・B2・B12・Dも富み、特に血合いに含まれるB12(100g中8.4ug)は魚類のトップクラスである。B12欠乏は悪性貧血の原因となり、肝臓疾患や子ども発育不全、女性の不妊症の原因となることがある。

 わが国特有の発酵調味料であるカツオ節はタンパク質が77%を占め(生カツオは25.8%)、アミノ酸の含有量がずば抜けて多い食品である。家庭でカツオ節を削る光景が見られなくなって久しいが、手軽に利用できるパック製品があるので、色々な食材と組み合わせて積極的に摂りたいものである。