〇えび(海老)
近海産のエビには大きい順にイセエビ、クルマエビ、コウライエビ(別名タイショウエビ)、ボタンエビ、シバエビ、ホッカイエビ、ホッコクアカエビ、サクラエビなどがあり、分類上は同一の科ではない。このほか淡水性のテナガエビ、ザ、リガニ輸入種のロブスター(アカザエビ科)などもある。エビは種類が多い分、食べ方も多様である。主に生食されるのはイセエビ、クルマエビ、ホッコクアカエビ(甘エビ)、ボタンエビなどである。ロブスター(別名オマール)やザリガニはフランス料理の食材として欠かせないもので、コキールやソースなどに用いられる。全長5cmほどのサクラエビは天日で乾燥させ素干しや釜揚げなどに使われる。
エビはいずれも高タンパクで低脂肪、糖質はほとんど含まないのでダイエットに好適な食材である。それぞれのエビ固有の旨味はグリシン、のベタインなどのアミノ酸の組み合わせが微妙に異なることによる。栄養的な特質としては含硫アミノ酸のタウリンが多い(クルマエビで牛・豚肉の約6倍)。タウリンは血中コレステロールを抑え、動脈硬化を予防する。また、小さなエビを殻ごと食べたり、天ぷらやフライにして尻尾まで食べると、優れたカルシウム補給源にもなる。