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火曜日, 1月 31, 2012

一角

○一角

 北極海に生息するイッカク科の哺乳類イッカク(Monodon monoceros)の牙を用いる。イッカクはイルカの近縁動物で、体調は約5mで、雄の上顎に1対ある歯牙のひとつの門歯が長くなり、細長く2m以上に伸びるため、イッカクあるいはウニコルン(ユニコーン Unicorn)と呼ばれている。牙は象牙質で螺旋形になっている。

 イッカクの角は中世ヨーロッパにおいて神秘的な解毒薬として珍重されていた。日本にはオランダ医学とともに江戸時代に伝えられた。漢方薬ではないが、サイカク(犀角)と同様の解熱・鎮静の効能があるといわれ、粉末にして服用する。和田東郭は精神病の激しい症状に対して大承気湯に配合して用いている(治狂一方)。