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火曜日, 10月 23, 2007

杏(あんず)

○杏(あんず)

 バラ科サクラ属の落葉高木の果実で、中国北部が原産。日本では長野県を中心に各地で栽培されている。アンズは漢字で「杏」と書くが、中国では「杏林」とかいて医者を意味する。このことからも杏が健康食品である事がうなずけよう。特に優れているのはカロチンの含有量で、干しアンズ100g中に5000ug(生で1500ug)を含み、これが疲労回復や食欲増進に役立つ。また、酸味のクエン酸などの有機酸が相乗的に効果を発揮する。

 干しアンズにはカリウムや鉄、リンなどのミネラル類も多量に含まれるので、冷え性・便秘。肌荒れなど女性にありがちな症状の改善にも適している。そのほかアンズには肺を潤す働きがあり、痰を切り、風邪や喘息の咳を鎮める。さらにからだの水分のバランスを整えるので口渇・下痢・むくみを解消する。

 生アンズは熟してから日持ちが悪いため、店頭に並ぶ時期が短いのが難点。干しアンズは入手しやすく、生に比してカロリーが高く吸収も早いので1日3~4個食べるとよい。なお、アンズの種子を杏仁といい、漢方では鎮咳・去痰薬として麻黄などを配合して用いられている。