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木曜日, 9月 12, 2013

草果

○草果(そうか)

 中国の雲南・広西・貴州省に分布するショウガ科の多年草アモムム・ツァオコ(Amomum tsao-ko)の果実を用いる。果実は褐色の長さ2~3cm、直径1~2cmの楕円形で、中が三室になり、各室には10個前後の多年体の小さな種子が固まって入っている。果実には特徴的なにおいと辛味があり、中国ではアヒルや鶏の煮込み料理などの香辛料として用いている。

 果実には精油のピネン、ボルネオール、カンフェンなどが含まれる。漢方では芳香化湿・消食・健胃・抗瘧の効能があり、消化不良による腹部膨満感や悪心、嘔吐、胸の痞え、下痢、マラリアなどに用いる。草果は温性の芳香健胃薬であり、とくに肉食の消化不良に効果がある。

 胃腸型感冒などで発熱と下痢のみられるときには藿香・蒼朮などと配合する(人参養胃湯)。マラリアなどで高熱が続くときには柴胡・黄芩などと配合する(九味清脾湯)。またマラリアの治療に常山の補助薬として用いられ、常山の副作用である嘔気を抑制する。