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日曜日, 3月 16, 2008

重曹

〇重曹

 重曹は炭酸水素ナトリウムの俗名で、わが国では明治時代から掃除に欠かせない道具として一般家庭などで広く活用されてきた。最近は合成洗剤の普及で、掃除用として使われることは少なくなったが、軟水作用や消臭作用など様々な機能性で改めて注目され、また環境にやさしい素材ということからも再び脚光を浴びるようになった。

 重曹には数多くの機能性がある。例えば、制酸剤としての活用ではコップ1杯の温水に重曹を少量入れて飲むとゲップや消化不良を和らげてくれる。また風呂に重曹を入れると循環を良くして美肌効果がある。黒豆と一緒に調理すると煮える時間が短くなる。また、肉を軟らかくし、魚の臭みを消す作用もある。このように重曹には中和作用、軟水作用、研磨作用、消臭・吸湿作用、発泡・膨張作用などが知られており、食品添加物として使われるだけでなく、その活用範囲は極めて広い。天然の重曹(シリンゴル重曹)はトロナ鉱石から採られるが、地球上でトロナ鉱石を産出する鉱山は少なく、現在、天然重曹の主産地は内モンゴルが中心となっている。