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火曜日, 2月 28, 2012

雲母

○雲母

 おもに花崗岩ペグマタイトに産する珪酸塩鉱物の白雲母を用いる、かつてヨーロッパでウラル山地の白雲母をモスクワ(マスコ)経由で輸入し、窓ガラスに用いたためマスコバイト(Muscovite)という。中国では雲は岩石の精気が立ち上って凝集したと考えられたことから雲母と呼ばれ、日本ではガラス様の光沢があることから「きらら」および奇良といわれる。千枚はがしの異名があるように非常に剥がれやすく、薄片は透明で弾力性と絶縁性とがある。

 雲母はカリウム、アルミニウム、ケイ素、酸素、水素、フッ素などからできており、電気関係や断熱材として重要である。漢方では平喘・止帯・止血・斂瘡の効能があり、喘息や婦人の帯下、出血などには内服し、切り傷や悪瘡には外用する。婦人の帯下が止まらないときには蒲黄と配合する(蒲雲散)。