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日曜日, 9月 04, 2011

ハーブティー(1)

○ローズティー

 ローズティーには、①バラの花の実を利用したローズヒップティーといわれるもの、②中国産の球塊(メイグァイ)という日本のハマナスに似たバラの花弁や、西洋の大型のバラの花弁を乾かしてお茶の葉のようにして飲むもの、③紅茶や中国茶に花弁を混ぜ合わせて、その香りを移して飲むもの、の3種類がある。

 最近、女性の間で人気が高いローズヒップティー(rosehip tea)は、バラ科のドッグローズ(dog rose、学名はRosa camina)の実(ヒップ)を干して砕き、お湯を注いでつくるハーブティーである。ドイツなど北ヨーロッパで冬の間ビタミンC不足から起きる病気を防ぐ(経験上)ため愛飲していたもので、”北国のレモン”ともいわれる。ドイツではこのバラの実にカルカーデ(ハイビスカス)を配合して飲んでいる。

○カモマイルティー

 カモマイルはヨーロッパ原産のキク科シカギク属の一年草で、学名はMatricaria recutita。カモミール(仏)、カミツレ(蘭)ともいう。小さな花を摘んで乾燥させハーブティーとして利用する。カモマイルには大型のジャーマン種と小型のローマン種という異なる種があるが、効能もよく似ているため普通は問題とされない。独特の香りが好悪を分けるが、風邪の初期(喉や鼻の痛み)には非常によく効き、昔から”医者の草”と呼ばれ、医療用ハーブとしても長い歴史がある。

 発汗を促し、頭痛など各種の痛みを和らげるなど効能が多いが、女性に特有の諸症状にもよく効くので、ドイツでは”ムッテル(母)のクロイター(薬草)”と呼ばれる。北欧系女性の金髪が美しいのは、このティーでリンスするからだとも言われている。他の多くのハーブ同様、お茶やコーヒーとは逆に鎮静作用があり、就寝前に飲むと睡眠誘導効果もあるので、グッドナイト・ティーという別名もある。