○半枝蓮(はんしれん)
中国の各地、台湾などに分布し、湿地に生えるシソ科の植物スクテラリア・バルバータ(Scutellaria barbata)の全草を用いる。コガネバナ(生薬名:黄芩)やタツナミソウと近縁植物である。中国の江蘇省地域の民間薬で、古い本草書には収載されていない。
成分にはアルカロイド、フラボノイド配糖体などが含まれるが、詳細は明らかではない。水製エキスにて白血病細胞に対する軽度の抑制作用が認められている。民間薬として止血・止痛・清熱・解毒の効能があり、外傷や鼻血、吐血、下血、肝炎、咽頭腫痛、皮膚化膿症、肺化膿症などに用いる。
乾燥したものを煎じて用いたり、新鮮な絞った汁を服用する。また皮膚病や打撲傷、毒蛇咬傷などに新鮮な汁を外用する。近年、中国で白花蛇舌草と併用し、胃癌、大腸癌、肝癌などの消化器系癌や肺癌、子宮癌、乳癌に対してある程度の効果があることが報じられている。