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水曜日, 10月 19, 2005

珊瑚草(さんごそう)について

○珊瑚草

 正式和名はアッケシソウといい、発見地の北海道厚岸にちなんだ名称であるが、群生地が多い北海道ではサンゴ草(珊瑚草)の名で親しまれており、NHK や民放のTV などでもこの別名で紹介されている。海岸の塩水をかぶる砂地に自生する高さ15~20cm のアカザ科の一年草で、多肉の緑色をした枝や葉は、秋に美しい紅紫色に染まる。生える様子から別名をハママツ、また、節々から対生する枝がちょうど枝サンゴのように見えるところからヤチサンゴともいう。本草書の古典である李時珍の本草綱目には鹹草、貝原益軒の大和本草など日本の文献には三枝、塩草、福草などの名が見られる。

 現在では、厚岸湾、能取湖、サロマ湖のほかは、四国の愛媛、香川県の一部だけにしか見られないという貴重な資源であるが、それだけにアッケシソウの名を知る人は少なく、この全草の粉末を主成分とした健康食品であるサンゴ草の名の方が広く馴染まれるようになった。

 近年、一部には健康を考えるときに生命誕生の段階にまで遡って見直す必要があるとされて、原始の生命を育んだ海水のミネラル組成が生体水のそれに非常に近いものであること、また、生命活動の維持にとって海中の全てのミネラル成分が多かれ少なかれ不可欠であることが明らかにされてきた。

 その観点に立つと、海水をかぶりながらそれを吸収して育つサンゴ草には、鉄分、カルシウム、マグネシウムといった必須ミネラルが非常に多く(例えば、鉄分は牛レバーの約110倍)含まれると同時に、亜鉛やニッケル以外にも他の陸生植物と異なって、検出できないほどの微量成分も含めて多様なミネラル類が、バランスよく含有されていることは十分に考えられることである。また、この植物が強い太陽光を浴びる海岸に育つところから、有害な活性酵素から身を守るための活性酵素消去成分や抗酸化物質を持っていることは確かであろう。今のところ分析的に確認されてはいないが、粉末にしたサンゴ草を常食することで、腫瘍、膠原病、出血体質、慢性リューマチなどの改善例が多数報告されていることからも、その可能性は非常に高い。そのほか蓄膿症、腎炎、血圧異常、冷え症、肩凝りなどの改善例もある。

 もう一つ、非常に顕著でわかりやすい効果は、サンゴ草末を食べ始めて早い人で一週間から10日もすると、一般に宿便と呼ばれている黒い腸内滞留便が出るという現象が見られ、引き続いて体重減少(減肥効果)や、肌荒れ・吹き出物の改善が見られ、血色がよくなることである。これは時間が経過するにつれて、ほとんどのケースで起こることなのであるが、このような単に食物繊維の効果というだけでは説明がつかない現象については、今のところまだその因果関係が明快にはわかっていない。


珊瑚草A顆粒