○女郎花茶(おみなえし茶)
オミナエシ(女郎花)はオミナエシ科の多年草で、日当たりの良い草原に自生する。血眼草という別名もある。秋の七草の一つである。根を煎じて飲む。含有成分にはオレアノール酸を含み、大阪大学薬理学部が敗醤根(オミナエシの根の生薬名)の制ガン作用について研究発表をしている。その効用は①制ガン作用のほか、鼻血、むくみ、肺脳腫、胆のう炎、婦人のお血、こしけ、腫れ物(根の煎じ汁を服用する)、②眼病、充血(根の煎じ液で洗眼するとよい、血眼草ともいわれるのはこのため)などとされる。
○薊茶(あざみ茶)
アザミ(薊)はキク科の多年草で、葉や総苞には棘がある。触れると痛い目にあい、”欺かれる”ことからこの名がついた。別名はチジリソウ。根を煎じて飲む。主な成分としてクロロゲン酸を含み、これはコーヒー豆中でカフェインと結合している物質である。効用は胃腸病、浮腫、夜尿症のほか、化膿性疾患(根と葉をつぶして患部に貼ると痛み止めになる)などである。
○撫子茶(なでしこ茶)
ナデシコはナデシコ科の多年草で、別名はカワラナデシコ。秋の七草の一つである。主な成分として、根にトリテルペノイドのギプソゲニン酸という配糖体が含まれている。効用は、①むくみ、生理不順(種子10gを水400mlを水40mlで半分になるまで煎じて1日3回飲む)、②膀胱炎(全草を刻んで煎じて飲む)などとされる。