○鮫(さめ)
海産魚のサメ類の総称で、体調が10cmほどのコビトザメから、20mにもなるジンベイザメまで、世界各地の暖海域に約250種、日本近海だけでも約80種が分布している。関東では大きいものをフカ、山陰地方ではワニといい、神話に出てくる因幡の白兎に騙されたワニはサメのことである。
食用とするのはアブラツノザメ(ツメザメ科、別名アイザメ)やヨシキリザメ(メジロザメ科)で、肉はハンペンなどの練り物の材料の他、酢の物などに使われる。また軟骨は薄切りにして鮫氷として食される。肉は切り身で市場に出ているが、軟骨は入手しにくい。
栄養学的な特徴はビタミンAが豊富なことであるが(アブラツノザメ切り身生100g中、210ug)、ヨシキリザメはわずか9ugと差が大きい。中国料理で珍重されるフカヒレ(ヒレの部分)はタンパク質とカルシウムに富むので、食感の魅力だけにとどまらぬ健康食材ともいえよう。このほか、アブラツメザメの肝油に含まれる油脂成分のスクアレンは、女性化粧品の高級美顔料として使われているほか、深海鮫エキスとして健康食品にも加工され、細胞の新陳代謝を活発にするなどの健康効果が知られている。
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