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土曜日, 2月 16, 2008

砂糖

〇砂糖

 砂糖は甘味調味料として広く料理に使われるほか、菓子類の材料となったり、各種飲料の甘味成分としても利用される。佐藤には甘味料としての働き以外に、防腐作用(砂糖漬け、ジャム)、デンプンの老化防止作用(羊羹など)、油脂の酸化防止作用(バターケーキ)などもある。砂糖は人のエネルギー源(約4kcal)として重要である。また、脳に安定をもたらす働きがあるとされている。砂糖の主成分はショ糖(ブドウ糖と果糖が結合した二糖類)で、95~99%を占めている。

 砂糖は熱帯地域に生育するサトウキビ(甘蔗)、温帯の比較的寒冷地で栽培されているサトウダイコン(甜菜、ビート)を原料として作られる。世界の生産量ではサトウキビから約6割、残りがサトウダイコンからのものである。わが国では、沖縄や鹿児島でサトウキビから、北海道でサトウダイコンからの生産が行われている。

 砂糖は大きく含密糖と分密糖に分けられる。サトウキビから搾った糖液にはショ糖のほかミネラルやビタミンが含まれているが、この液をそのまま煮詰めて固めたものが含密糖である。代表的なものに沖縄の黒砂糖(黒糖)がある。黒砂糖にはカリウム1100mg(白糖は2mg)、カルシウム240mg(同1mg)、ビタミンB20.07mg(同0mg)、葉酸10ug(同0ug)など、分密糖に比べて微量栄養素が豊富に含まれている。

 分密糖は、糖液をイオン交換樹脂膜に通して不純物を取り除き、ショ糖だけにしたものを結晶化せたもので、精製糖とも呼ばれている。ショ糖純度がほぼ100%に近いザラメ糖、純度が95~97%の車糖がある。ザラメ糖は結晶の大きい白ザラメ糖、結晶の小さいグラニュー糖があり、グラニュー糖からは角砂糖、氷砂糖、顆粒糖などが作られている。車糖にはショ糖純度が97%の上白糖、96%の中白糖、95%程度の三温糖があり、調味料として最も多く使われている砂糖である。このほか、スクロースを酸で加水分解してグルコースとフルクトースの混合物にした転化糖がある。溶解度が高く、甘味はスクロースの1.3倍あり、安価に製造できるため砂糖に代わる甘味料として需要が増えている。

 これらの工業的に製造される砂糖に対し、香川県や徳島県で伝統的製法で作られている砂糖に和三盆がある。サトウキビの煮汁から室温で自然結晶させたものを手搾りで分密、手摘みで微細化するために粒が細かくなり、口当たりがよい。味が良いため高級和菓子などに用いられている。