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火曜日, 6月 05, 2012

瓦楞子

○瓦楞子(がりょうし)

 アカガイ科の貝の貝殻を用いる。肉も蚶と称して薬用に用いる。大きさは殻長4~8cmとさまざまであるが、いずれも心臓形をしており、殻頂から放射状に凹凸がある。色は白の地に褐色の殻皮で覆われている。

 主成分は炭酸カルシウムであるが、有機質や微量元素なども含まれる。漢方では軟堅散結・消癥の効能があり、癭瘤(頸部リンパ節腫)や婦人の腹部腫瘤などに用いる。癭瘤(甲状腺腫)や瘰癧(頸部リンパ腺腫)には海藻、昆布などと配合し、腹部腫瘤には三稜・莪朮・別甲などと配合する。また強火で焼いた煅瓦楞は制酸止痛の作用があり、胃潰瘍や胃炎、胃酸過多症に使用する。肉の蚶は、味甘・性温で補血・健胃の効能があり、消化不良や体力低下に用いる。