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火曜日, 10月 04, 2011

フラボノイド

○フラボノイド

 狭義のフラボノイド類には、構造の違いからフラボノール類(淡黄色)、フラボン類(淡黄色)、フラバノン類(無色)、フラバノノール類(無色)、イソフラボン類(無色)があり、その多くは糖と結合して配糖体として存在している。

※ケルセチン

 フラボノイドの内、フラボノールに分類されるポリフェノール化合物。同類にケンフェロール、ミリセチンなどがある。タマネギやホウレンソウ、ケール、パセリなどに多く含まれ、LDLコレステロールの酸化を抑制することで、動脈硬化を防ぐ作用のあることが知られている。ケルセチンは通常、配糖体のルチンとして存在することが多い。

※ルチン

 ケルセチンに糖のルチノース(グルコース+ラムノース)が結合したフラボノイド配糖体で、ビタミンCの研究過程で発見された抗酸化物質。ビタミンPとも呼ばれる。ソバ(蕎麦)やトマト、アスパラガスに多く含まれている。ルチンは毛細血管の透過性を保ち、血管がもろくなるのを防ぐ。また、血圧を下げる作用があるため、血管補強剤や毛細血管の止血剤として高血圧、脳出血、血圧以上など出血性の疾患に使われている。

※アピイン

 フラボン形色素のアピゲニンに糖のアピオースとグルコースが結合したフラボノイド配糖体で、セロリやパセリの葉に含まれている。神経の鎮静作用がある。

ヘスペリジン

 フラバン系色素のヘスペレチンに糖のルチノースが結合したフラボノイド配糖体で、温州みかんなどの柑橘類に含まれている。ルチンと同じく、毛細血管の透過性を保ち、血管壁を丈夫にするほか、毛細血管の収縮作用や血圧効果作用がある。

※ナリンギン

 フラバノン系色素のナリンゲニンに糖のラムノースが結合したフラボノイド配糖体で、グレープフルーツや夏みかんなどの柑橘類に含まれている。血中の中性脂肪を分解して肥満予防に有効であるとされるがナリンギンはカルシウム拮抗薬(高血圧の薬)や睡眠薬の一部に作用すると、薬効を強くして副作用を引き起こすことが知られており、グレープフルーツジュースなどとこれらの薬剤との併用は避けるべきである。

※ゲニスチン

 イソフラボン系色素のゲニステインが糖と結合した配糖体で、大豆の胚軸に多く含まれている。大豆イソフラボンの一種。