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火曜日, 11月 22, 2005

キチン・キトサンについて

○キチン・キトサン

 キチンは、カニ・エビ・シャコ・オキアミなどの甲殻類の外皮や昆虫の外皮、キノコなど菌類の細胞壁の主成分を構成するアミノ酸重合体。19世紀の初頭に発見され、ギリシャ語で、封筒の意味を持つキチンと名づけられた。非常に堅固な構造をしていて水に溶けないが、このキチンを熱した濃いアルカリ溶液に浸漬しておくと、その分子(N-アセチルグルコサミン)からアセチル基が脱落してアミノ基に入れ替わったキトサンに変わり、希有機酸には溶けるようになる。

 キチンとキトサンを総称をしてキチン質と呼ぶ場合がある。

 キチンは植物のセルロースと同様、地球上に無尽蔵に存在する物質だが、硬い構造のために利用されることもなかった。しかし1970年頃、未利用生物資源の活用を巡ってアメリカで注目されるようになり、ほぼ10遅れて日本でも、毎年大量に排出される缶詰用ベニズワイガニの殻の再利用が研究開発の対象となってからは、多方面で基礎研究と技術開発が進み、たちまち畜産・漁業用の飼料、殺虫・殺菌剤、汚水処理などのほか、化粧品の溶剤、各種の網やラップ、さらに医療用に人工皮膚、手術用縫合糸などへと、その用途を広げた。

 その幅広い応用範囲の中に、健康食品・機能性食品として活用法がある。現在、年間1200トンほど生産されているといわれるキチン・キトサンのうち、健康食品としての利用は約3%ほどであるが、20世紀最後最大の天与の物質といわれるほどに、幾多の顕著な効果が報告されている。

 平野茂博(鳥取大学農学部)を中心とする研究グループや、奥田拓道(愛媛大学医学部)らの研究が注目されているが、キチン・キトサンが特定の臓器(心臓や肺)の病変を直接直す物質ではなく、身体のもつ自然治癒力、すなわち免疫力を高めて自らの疾患を治していくのを助ける作用があるということについては広く認められてきており、ガン、肝炎、糖尿病、腎臓病、アレルギー性疾患、高コレステロール血症(高脂血症)、神経痛、腰痛、白内障、慢性便秘、四十肩・五十肩など、非常にバラエティーに富む多くの治癒例が医療関係者から報告され、それぞれの作用機序が基礎研究者によって明らかにされてきている。

 例を示すと、奥田らは、キチン・キトサンが食塩の摂り過ぎによる高血圧を抑制することを確かめて話題を集めた。これは、血圧を高くする原因物質が従来いわれていたように食塩の成分のうちのナトリウムではなく、塩素であることを突き止めたもので、これだけでも常識を打ち破る貴重な成果であるが、この原因物質の塩素(マイナスに荷電)をキチン・キトサン(プラスに荷電)が腸内で吸着して体外へ排出してしまうために、血圧への悪影響は出なくなるというのである。すなわち、食塩制限のため不自由な食生活をしていた高血圧患者でも、キチン・キトサンを摂取することで、普通の食事をしながら治療を続ける道が開けたことになる。

 キチン・キトサンは塩素だけでなく、同じくマイナスに荷電した胆汁酸と結合した糞中に排泄される。この排泄によって体内の胆汁酸が不足し、コレステロールから胆汁酸への転換が肝臓で進む結果、血液コレステロールが低下する。

 キチン・キトサンはまた、小腸内で食品に含まれる脂肪に結合し、膵臓リパーゼが働けないようにして、脂肪の腸管吸収を阻害する。このようは肥満予防に連なる。

 さらにキチン・キトサンは、NK細胞やLAK細胞(ともにガン細胞を殺す作用を持つ)の働きを上昇させ、人のガンに対する抵抗力を強める可能性を持つ。

 なお、キチン・キトサンを加えた有機肥料を畑の中にすき込む事で土壌改良をし、さらにキチン・キトサンの誘導剤を散布することで、化学肥料や農薬に頼らない野菜類やお茶の生産に成功している例も数多く報告されている。

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