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木曜日, 3月 08, 2012

鼴鼠

○鼴鼠(えんそ)

 モグラ科ニオイモグラ属のニオイモグラ(Scaptochirus moschata)などモグラ全体のあるいは肉を用いる。モグラは体調15~20cmで茶色ビロード状の毛で覆われ、耳介はなくなり、目は退化し、シャベル状の大きな手と細い尾が特徴的である。一生地下の中でトンネルを掘って生活し、地中のミミズや昆虫、植物の根などを食べる。

 生薬では黒焼きにして粉末にした鼴鼠霜(別名:土竜霜)を用いる。漢方では解毒・止咳などの効能があり、腫れ物などの皮膚病、痔、喘息などに用いる。咳が止まらず、諸薬の効果がないときに単独で用いる(勝聖散)。梅毒などによる皮膚病や胎毒などには軽粉・赤小豆などと配合する(鼴鼠丸)。また黒焼きを皮膚病の患部に塗布する。