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金曜日, 11月 04, 2011

中国茶

○中国茶

 中国茶には非常に多くの種類があるが、中国茶葉学会が編集している農業学校用教科書では、次の通り精茶を色によって6つに分類している。

※緑茶

 中国で生産される茶の半数以上(約54%)が緑茶である。日本の緑茶は摘み取ったばかりの生葉を水蒸気で蒸して乾燥させるが、中国緑茶は生葉を釜の上で加熱して酵素活性を止める。そのため日本の緑茶のような青臭さが少なく、軽快な風味がある。不発酵茶に分類される。

※黄茶

 新芽の未成熟の部分を用い、加熱後、悶黄(堆積して変色させる)の工程があるのが特徴である。生産量は極めて少ない。不発酵茶に分類される。

※青茶

 成熟した新梢を用い、製造工程は細かく分けて17工程もあり、上品質のものほど手数をかけている。発酵は最初に葉を日光に当てて行い、その後、室内でも萎凋(葉を萎えさせる)が行われる。做青(青色出し)の工程があるのが特徴である。これらの一連の過程で青茶に特有の香気成分が生じる。中途で加熱により酵素活性を止めて乾燥するので半発酵茶に分類される。ウーロン茶がよく知られている。

白茶

 大白、小白、水仙白といった特別な茶樹の銀白色の産毛に覆われた若芽からつくられる。わずかに発酵させるので弱発酵茶に分類される。福建省産の「銀針白毫」「白牡丹」などが知られている。点てた茶は色が淡く、香りや刺激性も強くない。

※紅茶

 英語ではブラックティーだが、中国や日本では紅茶と呼んでいる。十分に発酵させるので強発酵茶または全発酵茶に分類される。カテキン類の多くが高分子のテアフラビンに変化しているのが特徴である。

黒茶

 新梢の成熟した茶葉を用い、最初に緑茶の一種である釜炒り茶を製造し、集散地で黒麹菌を用いて発酵熟成させるので後発酵茶に分類される。茶葉組織が柔らかく易溶性になっており、茶葉のカテキン類や他の成分が前述の5品目と異なった成分となり、栄養学上の有用性を高めている。中医学で「薬茶」と呼んでいるのは、この黒茶のことである。蒸気を加えて加圧成型したものもある。代表的なものにプーアル茶がある。

 中国茶にはまた、花茶と呼ばれる付香茶が数多くある。これは加湿した中国緑茶やウーロン茶に様々な花を加えて香り付けをし、その後に花を除いて乾燥させたもので、中国料理に添えられるジャスミン茶がよく知られている。