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火曜日, 2月 07, 2006

香酢について

○香酢

 香酢は、中国江蘇省南部の都市・鎮江で造られる黒酢の一般的な呼称だが、黒酢といっても、日本の米酢とは製法も原料も異なる。鎮江香酢の原料はもち米と麦ふすまで、もち米を蒸して酒に仕込む。次にこの酒に籾殻を加え、甕で自然発酵させる。この発酵の仕方を酢酸分層発酵法といい、甕の中を攪拌したり、中身を別の甕に入れ替えて熟成させる。

 熟成の時間によって呼称が変わるのも香酢の特徴で、3年以上熟成されたものが高級醋とされ老陳醋と呼ばれる。これに対して1年未満のものは陳醋と呼ばれ、一般醋(大衆醋)とされる。新年やお祝いの日、特別の行事や珍客をもてなすなどの場合は、老陳酢が振舞われるという。

 香酢の良し悪しは、主原料のもち米、水、麹に左右されるが、発酵・熟成の工程及び細心で念入りな作業と時間(年月)のほか、容器などによっても思いもよらない違いが生じる。特に陶製の甕は不思議な力を持っており、長年にわたって使われた甕の内部の小さな穴には菌や発酵微生物など、いわば自然の力がすみつき、穴から出て一時も休むことなく呼吸し活動している。これが発酵や熟成に欠かせない神秘的ともいえる力を発揮すると考えられている。

 香酢の特徴はアミノ酸の含有量が多いことだが、香酢の健康機能性で鍵を握っているのは、アミノ酸が数種連なっているペプチドではないかとされ、研究の成果が期待されている。また最近、メラノジンという新しい成分が発見された。これは香酢を3年間熟成させると生まれる新規成分で、ポリフェノールの一種。胃や十二指腸の粘膜に作用して整腸効果を発揮する。

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