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金曜日, 7月 27, 2012

キランソウ

キランソウ

 日本の本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布するシソ科の多年草キランソウ(Ajuga decumbens)の全草を用いる。山野の道端の地面にへばりついて生え、初夏に紫色の小さな花をつける。

 日本ではイシャダオシ(医師倒し)、中国でも筋骨草や金瘡小草と呼ばれて薬草として知られている。漢方生薬としては用いられないが、民間薬としてよく知られている。

 全草にフラボノイドのルテオリン、ステロイドのシアステロンや昆虫変態ホルモンのアジュガステロンCなどが含まれ、鎮咳、去痰、抗菌、止瀉などの作用が知られている。中国では止咳・去痰・清熱解毒の効能を利用して、慢性気管支炎や咽頭腫痛、下痢、腫れ物などに用いる。

 日本では生の葉汁を火傷や切傷、湿疹などに、また膿の吸い出しとして腫れ物に外用する。また浴湯料としてあせもや湿疹に用いる。北九州では煎剤が胆石の民間薬として知られている。