○かぼちゃ
南瓜はウリ科の一年草果菜で、日本カボチャ(メキシコ原産。皮がゴツゴツしている)、西洋カボチャ(ペルー原産。球形で甘みが強くホクホクしており、栗カボチャとも呼ばれる)、ペポカボチャ(小型で低温に強い。ズッキーニや金糸瓜など)があるが、わが国で最も多く食べられているのは西洋カボチャである。
西洋カボチャは日本カボチャに比べて、総カロリーを含め、糖質やビタミンB2などは1.5倍強。カロチンとビタミンC・Eは2倍以上の数値を示す。体内でビタミンAに変わるカロチンは体力を増強、血行促進、貧血改善に不可欠で、近年は制ガン効果も注目されている。カボチャは野菜の中では特筆すべきビタミンA補給源である。ただ、種類によって含有量が異なる。また果肉の部分よりも周縁や皮の部分に多い(果肉の10倍以上)。従って選ぶときは、皮が硬くて色が深く濃いものがよい。調理に際してはカロチンが吸収されやすいように油を使うと効果的である。
冬至にカボチャを食べる習慣は、緑黄色野菜の少ないこの時期に保存のきくカボチャを食べて栄養を補おうとした古人の知恵であり、実際に風邪を引きにくくし、冷え性の人の手足を温める。さらに胃潰瘍の予後などにカボチャのポタージュが好適とされるのは、カロチンとビタミンCに粘膜を強くする働きがあるためである。
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