〇スイートコーン
スイートコーンはイネ科トウモロコシの甘味種で、その未熟種子を食用にする。完熟種子は穀類に分類される。スイートコーンは野菜として扱われる。原産地はペルーで、日本にはポルトガル人によって16世紀中頃に渡来したが、栽培されるようになったのは明治以降である。全国各地で栽培されているが、特に北海道が多い。
古くからゴールデン種とシルバー種に加え、甘味の強いバイカラー種が品種改良され、現在はこれが主流となっている。黄色と白の粒が混じり合った姿をしており、果皮が柔らかく甘みが強い。スイートコーンの雌穂を若採りしたものはベビーコーン(ヤングコーンともいう)で、中国料理などに使われている。
スイートコーンの実100g中、カロテン53ug、ナイアシン2.3mg、ビタミンC8mg、カリウム290mg、食物繊維3gなどが主成分。ビタミンCも多い。整腸・便秘・動脈硬化などに食効があるとされ、また糸状の毛を乾燥させてお茶代わりに煎じて飲むと、利尿・強心・膀胱炎・腎臓病に著効があり、昔から民間薬として広く親しまれてきた。