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月曜日, 10月 17, 2011

必須アミノ酸

○必須アミノ酸

 不可欠アミノ酸ともいう。タンパク質を構成するアミノ酸は20種類あるが、その内のロイシン、イソロイシン、リジン、フェニルアラニン、メチオニン、スレオニン、バリン、トリプトファン、ヒスチジンの9種類が必須アミノ酸である。

※ロイシン

 アミノ酸評点パタンでは440mg/gNと必須アミノ酸の中で最大量だが、多くの食品に含まれているので普通の食生活をしている限り不足することはない。ロイシンには肝機能を高める作用があるが、過剰に摂取すると他のアミノ酸とのバランスを崩し、免疫力を低下させる。牛肉、レバー、ハム、牛乳などに多く含まれる。

※イソロイシン

 成長促進、血管の拡張、肝機能亢進、筋力増強、神経機能を高める作用がある。鶏肉や豚肉、チーズなどに多く含まれる。

※リジン

 糖質の代謝、カルシウムの吸収に関与し、食欲増進、成長促進、肝機能亢進、疲労回復作用がある。鶏・豚・牛肉やイワシなどに多い。植物性タンパク質は含有量が少ない。

※フェニルアラニン

 摂取されると体内で分解されてチロシンになり、神経伝達ホルモンのドーパミンなどが生成される。鎮痛・抗鬱作用がある。大豆やカツオ節、脱脂粉乳などに多く含まれる。

※メチオニン

 硫黄を含んでおり、体内で含硫アミノ酸のシスチンやシステインを生成する。血中のヒスタミン濃度を下げる作用があるほか、鬱症状の改善作用も知られている。牛乳、羊肉、カツオ節、枝豆、干し湯葉などに多く含まれる。

※スレオニン

 成長促進、脂肪肝の抑制、貧血予防、食品亢進作用がある。卵や大豆、干し湯葉などに多く含まれる。

※バリン

 成長促進、血液の窒素成分の調整、筋肉や肝機能の強化作用がある。多くの食品に含まれているので、普通の食生活をしている限り不足することはない。

※トリプトファン

 ヒトの体内ではニコチン酸(ナイアシン)の合成に使われる。そのため欠乏するとペラグラ(皮膚炎や神経障害など)を発症する。また脳内で鎮痛・精神安定に作用するセロトニン、若返りホルモンといわれるメラトニン、鬱病などへの効果が期待されるノルアドレナリンなどの神経伝達物質を作る。トリプトファンは植物性タンパク質には少なく、カツオ節や脱脂粉乳などに多く含まれる。

※ヒスチジン

 成長促進に深く関わっており、子供の成長に不可欠のアミノ酸。神経機能を高める働きもある。カジキマグロ、カツオ、ホンマグロなどに多く含まれる。なお、タンパク質の腐敗によりヒスチジンからヒスタミンが生じるため、それを食べると多量のヒスタミンが存在することになり、各種アレルギーを引き起こす。