○柿霜(しそう)
干し柿の表面に生じる白粉を柿霜という。成熟したカキ(Diospyros kaki)の果実の外皮をむき、1ヶ月間、日や夜露に当てて乾燥し、さらに1ヶ月は室内でムシロの中に放置すると柿餅、つまり中国式の干し柿ができる。このとき表面に生じる白い粉を柿霜という。
この白粉の成分はマンニトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖などである。これを加熱して飴状にしたものを柿霜餅という。口に含むと甘くて清涼感がある。漢方では潤肺・止咳の効能があり、咽頭痛や咳嗽、口内炎の治療に用いる。トローチ剤のようにも服用できるので小児の咳嗽・去痰薬として適している。