○ステロール
ステロールは油脂に含まれる不鹸化物のひとつで、ステロイド核(4つの環状構造)と炭素数8個の炭化水素基を持つアルコールの総称である。ステリン(ドイツ語)ともいう。動物油脂に含まれるコレステロール、植物油脂中のシトステロール、シイタケや酵母に含まれるエルゴステロールなどがある。
※コレステロール
コレステリンともいう。動物の組織中に広く存在するステロールで、細胞膜の構成成分として、また胆汁酸や性ホルモン、副腎皮質ホルモンの材料として重要な物質である。血液中にはリン脂質とタンパク質に包まれたリポタンパク質の形で存在する。
コレステロールの約8割は体内で合成され、それ以外は食品から摂取される。コレステロールを多く含む食品の過剰摂取は、血管壁にコレステロールが付着して動脈硬化や高脂血症の原因となる。「日本人の食事摂取基準・20005年度版」では、1日あたりのコレステロール摂取の目標量(上限)を成人男性で750mg未満、女性では600mg未満としている。卵黄や魚卵、レバー、エビ、イカなどはコレステロールを多く含む食品として知られている。