○らっきょう
中国原産のユリ科の多年草で、鱗茎を食用とする。日本へは中世に薬用植物として渡来した。食用に供されるようになったのは江戸時代からである。栄養価はさして期待するものがないが、ニンニクやタマネギなどと同じユリ科野菜の中では食物繊維の含有量が多く、ニンニクの5.7gに対し、ラッキョウは21gである(生100g中)。
ラッキョウの食物繊維は水溶性のフルクタン(フルクトースが結合した単一多糖)で、便通改善・コレステロール低下・利尿作用がある。また特有の匂いは硫黄化合物のメチルジスルフィドで、この物質はビタミンB1の吸収をよくして糖質代謝を活発化する働きがある。ラッキョウは甘酢漬けが一般的だが、塩漬けや醤油漬け、砂糖漬けも人気がある。