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水曜日, 4月 02, 2014

日日草

○日日草(にちにちそう)

 マダガスカル島原産で、熱帯地方に栽培されているキョウチクトウ科の多年草ニチニチソウ(Catharanthus roseus)の全草を用いる。日本には江戸時代に渡来し、観賞用に栽培されているが、一日ごとに花が咲き変わるのでその名がある。

 ヨーロッパでは古くから民間療法で糖尿病に用いられてきたが、研究の中で毒性が強いことが問題となり、顆粒球を減少させ骨髄を抑制する作用のあることが明らかになった。その後、抗腫瘍薬の開発が進められ、1958年、葉から抽出されたアルカロイドに抗白血病作用があることが発見された。

 含有アルカロイドとして細胞分裂を阻害し、抗腫瘍活性を有するビンブラスチンとビンクリスチンがあり、ビンブラスチンはホジキン病、悪性リンパ腫、絨毛性腫瘍、ビンクリスチン(オンコビン)は小児の急性白血病、悪性リンパ腫、小児腫瘍に応用されている。副作用には胃腸障害、脱毛、白血球減少などがみられる。

 民間では葉をすり潰して水を加えたものを胃潰瘍、消化不良、便秘などのときに用いるが、毒性があるためあまり使用しないほうがよい。