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金曜日, 10月 12, 2007

ぎんなん(銀杏)

○ぎんなん(銀杏)

 イチョウの実で、果実の仁(胚乳)が食用となる。イチョウ葉生きている化石と言ったのはダーウィンであるが、生物学的に見て化石のように原始的なこの植物は、1000年を経た老木でもふんだんに実をつけるところから、中国では結婚式に新郎新婦にギンナンを食べさせる習慣があるという。旺盛な生命力、子孫繁栄、ひいては不老不死を願ってのことである。

 ギンナンの成分には糖質、カリウム、ビタミンB1、Cなどが多く、タンパク質、カルシウム、リン、鉄、レシチン、アスパラギンなども含む。カロチンは種実類の中では最も多く含まれている(生100g中290ug)。

 微量の青酸配糖体を有するので、鎮咳や去痰に効く。咳には砂糖で味付けした水煮がよく、喘息には炒ったものを毎日10粒位食べるとよい。ただ一度に多く食べ過ぎないこと。過ぎると鼻血を出すので注意が必要である。精の強いところから、虚弱体質やアレルギーの体質改善にも古くから民間で使われてきている。この場合、油漬けにしたものを2~3粒ずつ毎日食すとよい。また、焼きギンナンは排尿を抑えるといわれ、子どもの夜尿症によく用いられた。