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月曜日, 8月 20, 2012

熊柳

○熊柳(くまやなぎ)

 日本全土の山野に自生するクロウメモドキ科のつる性落葉低木クマヤナギ(Berchemia racemosa)の葉や茎を用いる。福島県の山間部では、古くからこのつるを乾かして利尿剤として用いていた。有効成分は不詳である。

 日本固有の生薬であり、民間療法として膀胱炎や尿路結石、胆石、腰痛などに利用されている。胆石や尿路結石には連銭草裏白樫などと配合する(消石茶)。

 幹を30cmくらいに切って真ん中を炙ると、両端から油が出る。この油を口内炎に塗って治療する方法もある。ちなみに太平洋戦争中、医薬品が不足したため、クマヤナギの茎葉を乾燥したものを煎じた苦味健胃薬として用いたといわれている。