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金曜日, 5月 18, 2007

不飽和脂肪酸(1)

○不飽和脂肪酸

 炭素と炭素が2本の手でつながることを二重結合といい、この結合を持つ脂肪酸を不飽和脂肪酸という。二重結合が1つの単価不飽和脂肪酸、2つ以上の多価不飽和脂肪酸がある。不飽和脂肪酸はいずれも炭素数が18個以上の長鎖脂肪酸だが、二重結合があるために融点が低く、常温で液状である。不飽和脂肪酸の融点は二重結合の数が増えるに従って低くなる。オリーブオイルに含まれるオレイン酸の融点は14℃、魚油に含まれるDHAの融点はマイナス78℃である。

 飽和脂肪酸は血漿コレステロール濃度を上昇させるが、不飽和脂肪酸は低下させる作用を持つ。また、生理活性物質(プロスタグランジン、ロイコトリエン)の合成材料になるものもあり、生体にとって重要な物質である。その反面、不飽和脂肪酸は酸化されやすいため過酸化脂質を生成して動脈硬化、発ガン、老化の原因物質になるという私的もある。

◆オレイン酸

 炭素数18個、二重結合1ヶ所の不飽和脂肪酸。融点は14℃。オリーブオイルやナタネ油などに多く含まれており、オリーブオイルでは脂肪酸組成の75%がオレイン酸である。ヒトの体内では飽和脂肪酸のパルミチン酸、ステアリン酸から合成される。オレイン酸は血中コレステロールの内、LDL(悪玉コレステロール)のみを減らす作用があり、オリーブオイルを多量に摂取する地中海沿岸の人々は他のヨーロッパ諸国に比べて動脈硬化による心臓病の発症が低いことが知られている。また、イタリアやギリシャでオリーブオイルの常用がガンを予防するという疫学調査が報告されている。オレイン酸は加熱によって酸化しずらく、体内で過酸化脂質を作りにくいという特徴がある。

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