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土曜日, 4月 05, 2008

ぶどう葉(葡萄葉)

〇ぶどう葉(葡萄葉)

 フレンチパラドックスという言葉で、赤ワインに含まるポリフェノール類の健康効果(動脈硬化や心臓病のリスクを減らす)が注目され、わが国でも赤ワインブームが起きたが、その原料となる黒ブドウの葉には赤ワイン以上(100~300倍)のポリフェノール類が含まれている。ヨーロッパのワイン農家では古くから黒ブドウの葉を煎じて健康茶として飲んだり、葉そのものを料理に混ぜて食用にしてきた。黒ブドウ葉の抽出物には血管保護作用のあることが認められており、フランスやドイツでは医薬品として扱われ、静脈疾患の治療などに使われている。

 ポリフェノール類は体内で抗酸化物質として働き、老化防止や生活習慣病の改善に効果のあることは広く知られているが、黒ブドウ葉に含まれるポリフェノール類としては、特にアントシアニンとリスベラトールが注目されている。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、血管の保護、血液循環の改善、動脈硬化の予防に効果がある。

 リスベラトールはブドウ樹が真菌や紫外線から身を守るために産生するファイトケミカル(植物微量成分)の一種で、葉に最も多く含まれ、果肉中にはほとんど存在しない。人の体内でLDL(悪玉コレステロール)を減らし、血管の炎症や血栓の形成を抑える働きがあるとされている。海外では抗ガン効果についての報告もある。健康食品としての黒ブドウ葉は主に乾燥葉が売られているが、エキスを加工したものも製品化されている。