スポンサーリンク

月曜日, 11月 12, 2007

鰤(ぶり)

○鰤(ぶり)

 日本近海に分布するアジ科の高級魚。冬の荒海に揉まれた寒ブリはまさに絶品であるが、近年はハマチの名で店頭に並ぶ養殖物が多い。養殖ものは一般に脂ぎった感じが強く、切り身が一様にベージュ色であるのに対し、天然物はややピンクがかかっていることが特徴である。ブリは出世魚で、幼魚のときから順に呼び名があり、関東ではワカシ→イナダ(ハマチ)→ワラさ→ブリ、関西ではワカナ→ツバス→ハマチ(メジロ)→ブリとなる。

 振りは脂身の持つトロッとした旨さに、ヒスチジン(アミノ酸)の旨味が加わって特有の風味が醸し出される。脂質が多いためカロリーは高いが(生100gで257kcal)、脂肪酸の組成は良好でEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)で21.5%を占めている。また、単価不飽和脂肪酸のPOA(パルミトレイン酸)が7%と比較的多い。POAは特に脳血管の栄養を補う働きがあるため、脳出血、クモ膜下出血の予防に効果的である。