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木曜日, 4月 19, 2012

艾納香

○艾納香(がいのうこう)

 中国南部から東南アジアに欠けて分布するキク科のタカサゴギク(Blumea balsamifera)の葉および若枝を用いる。タカサゴギクの茎はやや木質化しており、葉を揉み砕くと竜脳の匂いがする。葉にはl-ボルネオールを主成分とする精油を含み、葉を蒸し器で加熱した昇華させ、得られた結晶を加工したものが艾片である。この精油から竜脳を製造することもできる。

 漢方では去風湿・温裏・活血の効能があり、関節痛や下痢、腹痛、生理痛などに用いる。また打撲傷や腫れ物に葉の汁や煎液を外用する。日本では薬用として余り用いないが、艾片は薫香料として知られている。フィリピンではサンボンと呼ばれ、利尿薬として心不全や浮腫に用いられるほか、尿路結石、高血圧、リウマチ、風邪、胃腸病などにも用いられている。