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金曜日, 3月 02, 2012

エニシダ枝

○エニシダ枝

 地中海沿岸部を原産とするマメ科の落葉低木エニシダ(Cytisus scoparius)の枝を用いる。日本には江戸時代に渡来し、今日では庭園などに広く栽培されている。エニシダという名はオランダ語のヘニタス、あるいはスペイン語のイエニスタに由来する。4~6月に鮮黄色の蝶形の花が小枝に群がるように咲く。

 枝や葉にはアルカロイドのスパルティン、サロタムニン、ゲニステインなどが含まれ、スパルティンには強心作用がある。エニシダは浮腫や頻脈、不整脈の治療に用いられるほか、また抹消血管収縮作用があり、月経過多にも効果がある。

 現在、スパルティン硫酸塩は子宮収縮薬として微弱陣痛に用いられている(ウテロスパン)。ただ、毒性が強く、誤って服用すると流涎、胃腸痙攣、知覚麻痺、嘔吐、下痢などをひきおこす危険性がある。現在、スパルティン硫酸塩は子宮収縮薬として家畜の微弱陣痛に用いられている。