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水曜日, 8月 15, 2007

乳酸菌

○乳酸菌

 糖質を分解して乳酸を作り出す微生物(細菌)の内、乳酸生産量が50%(モル比)を越えるものを乳酸菌と呼び、乳酸菌によるこのような代謝を乳酸発酵という。乳酸菌には、乳酸のみをつくるホモ乳酸発酵菌と、乳酸以外にアルコールや二酸化炭素も作るヘテロ乳酸発酵菌がある。また、その形状から棒状の乳酸桿菌と、ボール状の乳酸球菌に分けられる。

 現在、一般に乳酸菌といわれるものはラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属の菌類である。ラクトバチルス属の菌は発酵乳やチーズの製造に利用されており、ヨーグルトに使われるブルガリア菌が有名である。ペディオコッカス属の菌は醤油、味噌などの醸造に使われる。

 ヨーグルトは長寿をもたらす食品として良く知られているが、その理由として乳酸菌の働きを指摘したのは、ロシア出身の病理学者でノーベル生理医学賞を受賞したメチニコフ(パストゥール研究所)である。彼は晩年。不老長寿の研究に取り組み、ヨーグルトに含まれる乳酸桿菌が腸内の腐敗菌を減らし、あらゆる病気の発生を防ぐと提唱し、世界中にヨーグルトブームを巻き起こした。1908年のことである。それから1世紀を経た現在、乳酸菌はプロバイオティクスという視点から再び脚光を浴び、新たに機能性乳酸菌として表舞台に登場してきた。プロバイオティクスとは生物間の共生関係を意味するプロビオシスに由来し、抗生物質(アンチ・プロバイオティクス)の反対概念である。

 ヒトの腸内には約100種、100兆個もの腸内細菌が棲みついていると言われ、食物や体調の変化に応じて有用菌と有害菌のバランスが変化している。有害菌が増え始めると体調を崩して老化が進行し、そが新たな原因となっていよいよ病気や老化に弾みがつくことが指摘されてきた。そのような中で、胃酸や胆汁酸の影響を受けずに生きたまま腸管に達し、そこで増殖して宿主(ヒト)の腸内フローラ(細菌叢)を改善し、宿主の健康に貢献する微生物として機能性乳酸菌が注目されているわけである。機能性乳酸菌の生理作用については代表的な整腸作用に加えて、感染防御、血中コレステロール低下作用、免疫賦活作用、抗腫瘍活性などが報告されている。

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