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月曜日, 2月 27, 2012

ウワウルシ

○ウワウルシ

 ヨーロッパ、アジア、北米などの北半球の寒冷地に分布するツツジ科の常緑低木ウワウルシ(Arctostaphylos uva-ursi)の葉を用いる。ウワウルシの名は熊のブドウという意味であり、英語ではベアベリー、日本でもクマコケモモと呼ばれている。ヨーロッパでは17世紀ごろより実が薬用とされ、18世紀中ごろから葉が治療に盛んに用いるようになった。

 葉には主成分のフゥノール配糖体アルブチンのほか、メチルアルブチン、ハイドロキノン、タンニン、ケルセチンなどが含まれる。アルブチンは尿中で分解されてハイドロキシノンを生じ、ハイドロキシノンには殺菌作用のほか、腎細胞を刺激するため利尿作用もある。ケルセチンにも利尿作用が認められている。

 葉の煎液は尿路消毒薬、利尿薬として膀胱炎や腎炎などの尿路感染症、尿路結石などに用いる。また膣洗浄液としても利用されている。このウワウルシ葉の粗粉末を精製水を用いて熱水抽出したものがウワウルシ流エキスである。家庭薬として膀胱炎などに用いる利尿剤にはウワウルシの配合されたものも少なくない。

 近年、アルブチンにメラニン色素の生成を抑制する効果があることから、ウワウルシエキスが美白のハーブとして化粧品などに配合されている。