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金曜日, 11月 23, 2007

鰊(にしん)

〇鰊(にしん)

 ニシンは北太平洋に分布するニシン科の海産魚で、春の訪れとともに特有の味と柔らかな身を堪能させてくれる魚である。栄養的にはイワシよりも脂質が高く(生100g中15.1g、マイワシは13.8g)、エネルギーも216kcalと高い。脂肪酸の組成はDHA(ドコサヘキサエン酸)は少ないが、EPA(エイコサペンタエン酸)はマグロ(ホンマグロ脂身)を上回っている。カルシウムやリン酸の吸収に関与するビタミンDも多く含まれ、生では22ug(100g中)だが、開き干しでは3ug、身欠きニシンでは50ugになる。

 ニシンにはこのほかミネラルのセレンが含まれている。セレンは抗酸化酵素のグルタチオンペルオキダーゼの構成元素で、抗酸化作用に欠かせないミネラルである。また、血圧をコントロールするプロスタグランジン(ホルモン)の産生にもかかわっている。