○FFC水
FFCは(フェロス・フェリック・クロライド)の略で、「二価三価鉄の二量体鉄塩」を意味する。近年、ある種の水に常識では考えられなかった高い生理活性が見出されるようになり、水の物理的、化学的性質を解く研究が盛んに行われるようになった。その結果、例えば水の分子集団の大きさで生命活動に与える機能性が大きく異なることなどがわかってきているが、こうした機能性を決定する大きな要素として鉄の関与がある。
植物は水や炭酸ガス、窒素やミネラル類という無機物を摂取して、それを光合成によって有機物に変える営みをしている。このとき、光合成を司る物質となるのが葉緑素であるが、葉緑素にはマグネシウムのほか、微量の鉄(Fe)が存在している。同じことが動物にも見られ、血液の重要な成分であるヘモグロビンが休みなく行っているガス交換も鉄によって支えられている。原始の海の中で植物が生育し始めた今から22、23億年前の海水には圧倒的に多くの鉄(二価鉄と三価鉄)が溶けていたが、やがて植物の発生する酸素で酸化して沈殿してしまった。その結果、現在の海水には微量の三価鉄が溶解するに過ぎない。もし還元性で且つ水溶性の鉄を新たに得ることができれば、生命を育んだ巧妙な生理システムを手中にできる。これがFFC水を生み出す着眼点であった。
製品供給が実現した現在、濃度が濃すぎるとよい結果が得られないこと、二価鉄と三価鉄の割合を変えることによって様々に機能を変化させれることも実験的にわかっており、FFC水によって①植物が強靭な成長力を持つこと、②農作物の品質向上の増収がはかられること、③害虫の食害を受けにくいこと、④食物が腐敗しにくくなること、⑤家畜や養殖魚が病気にかからず成長が早いこと、⑥池や用水の水が浄化されること、などの事例が報告されている。機能性健康飲料としても盛んに用いられており、慢性疾患や体質の改善に有効であったとする事例をはじめ、火傷や捻挫に外用するだけでも軽快したといった報告もある。