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月曜日, 1月 23, 2006

柿の葉茶について

○柿の葉茶

 柿は奈良時代に中国から渡来したもので、古くは柿の葉、柿シブ、ヘタ、花などがそれぞれ民間薬として珍重されたため、一部には「柿の実が赤くなれば、医者は青くなる」という言い伝えもあったほど。この柿の葉が健康食品の一つとして注目されるようになったのは、生葉100g中1000mgものビタミンCの含有量がわかってからである。この量は、パセリの5倍、レモンの20倍、ホウレン草の10倍というように、他の野菜とは比べ物にならない量である。

 ビタミンCは、壊血病の予防、治療に効くほか、体細胞をつなぎ合わせる大事な働きを持つコラーゲン(細胞間物質)の体内合成に不可欠である。コラーゲンが不足すると、血管をはじめ体中の細胞や組織がもろくなり、脳内出血の一因にもなる。歯茎の出血や皮下出血(内出血)はコラーゲン不足の初期症状である。

 ビタミンCは熱に弱く、生のままでないと摂取しにくい栄養素であるが、柿の葉にはビタミンCになる一歩手前のプロビタミンCの形で含まれており、そのために熱に強く、柿の葉茶として加熱して飲んでもほとんど壊れないので効果的である。土本重(広島土本病院)は、薬剤のビタミンCを使用しても歯ぐきの出血が止まらなかった入院患者に、1日当たり80gの柿の葉茶を1.8Lの熱湯で浸出させ、これを3日間連続投与したところ、ぴたりと止血したと報告している。

 柿の葉にはビタミンC以外にフラボノイドのケルセチン誘導体が存在し、これらの成分に血圧上昇物質アンジオテンシンⅡの生成を抑える作用(アンジオテンシンⅡ変換酵素阻害作用)が認められている。これは、古くから柿の葉茶が高血圧に良いとされてきた伝承が実験的に裏付けられたものであり、今後の臨床的効果に期待がもたれるところである。

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